アワー・ミュージック

正しいヒマの過ごし方。楽しいお金の使い方。

ひとつのカラダの来年の抱負

度を過ぎた食べ過ぎは体に悪い。誰からも好かれようと思うのは精神に悪い。何にでもやたらめったら節度を持たずにのめり込むことも、社会適応にとってよくない。
食べ過ぎは良くないけど、食べたいものがたくさんあるのはいいことだと思う。行きたいレストランをリストアップしてみたりすることは悪いことじゃないけど、それを1日で回ろうとするのは良くない。誰かと行ったりいつかの楽しみにしておくのも悪くない。そうしているうちに潰れてしまうかもしれないけど、それはそれで仕方がないじゃないか。腹八分目で満足した方がいいし、よく噛んで食べることも大事だ。そして食べ終わったら歯を磨くべきだ。
同じことが趣味とか娯楽にも言えるんじゃないか。食べ物をある程度貯蔵するのはいいけど、必要以上に買い漁って腐らせたり捨てたりしちゃだめだ。ちゃんと料理するなら料理して、保存食にするならするでその分だけ蓄えておけばいい。どうしても行きたいレストランがあったら、それはもう今週末にでも行ったらいいよ。食べ物には旬があるしね。旬の食べ物は安いしおいしいし栄養もあるから、本も自分にとっての旬なものをなるべく選んで読んだり買ったりするようにしたい。それはきっと悪いことじゃない。

メディアは身体を拡張するツールである、ってマクルーハンが言っていたけど、小学生の頃にはすっかりインターネットが普及していて高校時代にスマホが当たり前になった世界に育ったぼくは、自分でもわけがわからないくらいに身体感覚や欲望が膨張してしまっているんじゃないだろうか。
ここで自然に帰れ、みたいなことを言い出したらなんかちょっと安直な気がしちゃうけど、でも安直だとしてもぼくは実際ひとつのカラダでしかないのだ。NBAの選手になってW杯にも出て柔道で金メダルをとろうと思っても無理がある。一人で内野も外野も守れない。わかっちゃいるけどついついボールを追いかけてしまう。


今年は今までおろそかにしていたカラダに振り回される一年だった。でもおかげで少しはちゃんと向き合えるようになってきた。低気圧ってだけでゲロを吐いたり、急に指が動かなくなったりすることがなくなった。作れる料理もかなり増えた。一番大事な睡眠に関してはまだまだダメダメだ。来年はもっと、自分のカラダや財布とこまめに相談しつつ、身の丈にあった、そしてまだ若いんだからできればちょっとだけ背伸びをした生活を、焦らず作っていけたらいい。