アワー・ミュージック

正しいヒマの過ごし方。楽しいお金の使い方。

料理や栄養に関するおすすめ本

 自分にとって必要なものってなんだろうって、折に触れて考える。時間がたくさん余っている時は、もっとお金があったらなあと思うし、お金があっても時間がない時には、もっと時間をくれと思う。お金があんまりないから家で本読んだり映画観たり、ファミレスで誰かの家で友達としゃべったりしている時間と、忙しい合間にお金を使って外食をしたりコンビニでお菓子を買ったりなんかしてどうにか紛らわしている時とを比べると、どうしても前者の方が好きだと思ってしまう。でもこれは今稼げるお金がたかが知れていて、その分お金を使った楽しみがショボくなっているからそう感じるのかもしれない。忙しい合間にお金を使ってドライブしたり旅行に出かけたり、高いコンサートに行ったりなんかすごいもの食べたりふやけるようなマッサージを受けたりするようになったら、そっちのほうがいいと思うのかもしれない。思わないような気もするけど。

 ぼくはよく本を読む。部屋を見渡せばいろいろな本が積み重なっている。ぼくが本を読むのは、知りたいことがあるからとか、単純に暇だからとか、いろいろ理由はあるけど、今日とか明日をより楽しく、よりよくしたいという気持ちがあるからで、そういう意味でいうと意外と意識が高いと思う。いま、いくつかある興味関心の対象に関する本をいくつかちびちび読んでいるのだけど、料理とか栄養の本を読んでいて、面白いものが幾つかあった。

 一番面白かったのは、山崎寿人の『年収100万円の豊かな節約生活術』っていう本で、この本のいいところは、できる限り切り詰めて限界まで節約するっていうんじゃなくて、限られた予算の中で最大限に豊かで楽しい生活をする、っていうスタンスで描かれていること。節約術と言ってもほぼほぼ料理の話に終始しているのだけど、節約って結局料理に尽きると思う。この本はとにかくおいしいものを作る、ってことで一貫していて、そのために初期投資(調理器具や設備、各種調味料を買う)は惜しまないのがめずらしくて面白かった。あと、川上善郎の『おしゃべりで世界が変わる』って本に書いてあったんだけど、東京社会情報研究所が実施している情報行動センサス調査によると、人が誰かとおしゃべりをする時って仕事や学校の時か、飲食時が一番多くて、だから毎日家で自炊して一人で食べてると節約にはなるけど人と遊ぶ機会が減ってしまうのがネックなんだけど、山崎さんは日頃の料理研究の成果の発表会と称して、定期的にホームパーティを開催するらしくて、人に振る舞える程の料理が作れるってことが羨ましくなった。

 僕は昔からあんまり食に関心がなくて、いま料理について色々調べたり実践してみたりしているのも、単純に栄養はちゃんと取ったほうが調子がいいとか、食費をうまく管理できるようになって、自分にかかるお金が少なく済めば、それだけ必要なお金も減って生きやすくなるはずという生存戦略的な意味合いが大きくて、わりとズボラな和食ばっかり作ってるけど、おいしい料理を作れるようになったらそれはそれでいいこともありそうだなと思いました。

 あと魚柄仁之助『ひと月9000円の快適食生活』もすごい。ここまでくると真似しようとはとても思えないけど、料理の段取りとか、食材の保存方法、余った部位の有効利用法とか、部分的には参考になることもたくさん書いてある。

 あと役立ってるのが栄養関係の本で、『からだにおいしい キッチン栄養学』と、『疲れやすい人の食事には何が足りないのか』が面白かった。『キッチン栄養学』の方は、かぜ、ストレス、不眠、冷え性、肌荒れとか、たくさんのだるい症状に効く食材とかそれを使ったレシピがそれぞれ書いてあって、なんかだるいな、とかちょっと風邪気味だな、寝つきが悪いな、という時に対応するページをひらいて書いてあるものを作ってみたりする。『疲れやすい〜』の方は、疲れやすいとき、疲れがとれないとき、精神的な疲労、肉体的な疲労それぞれに効果的な栄養や、それが多く含まれる食材、より効果的な組み合わせなどが書かれていて、情報の羅列ではなくトピックごとに分かれていて身近な例なども豊富で読みやすい。あと、自炊するときに結構厄介なのが献立を考えることで、毎日毎日1日3回食べたいものがポンポン浮かんでくるわけもなくて、何を食べるかとか何を作るかというのを考えるのはかなりめんどくさいし労力がかかる。そこで、こういうときはこれを食べると良い、という知識があると、食べたいものをひねり出す以外の献立を考える引き出しが増えるのでとても便利だ。ちょっとのど痛いから、ビタミンAのある人参を使ったやつをなにか作ろうとか、筋肉痛だからクエン酸が含まれる酸っぱいもの食べようとか。

 今年に入ってから始めたことに筋トレと自炊があるんだけど、どちらもやってよかったと思ってる。お金の使い方もかなりマシになったし、ちゃんとご飯を食べて適度な運動をしていたらずっと悩まされていた低気圧も、少しぐらいなら乗り切れるようになったし、寝られなくなることが以前より少なくなったように思う。寝られなくなる時はストレスが原因のときが多いので、それはそれでどうにかしていかないといけないと思ってる。

 あと最近はいわゆるマイルドヤンキーとかファスト風土とか言われている郊外文化、ショッピングモールやレジャーについて気になっていて、いろいろ読んでる。熊代亨『融解するオタク・サブカル・ヤンキー ファスト風土適応論』と、Wikipediaの「レジャー」の項目が面白かった。あと書名から気になっているのが、『なぜ人はショッピングモールが大好きなのか』って本。なんでだろう。僕はあんまりショッピングモールは行かないので、気になる。

 あと今期はうまるちゃんRとブレンドSとアニメガタリズを観ています。結構豊作だと思います。宝石の国も評判が良いので気になる。